604-8Gのクロス周波数のディップ(中抜け)改善~MUSE SE 47μF評価~

 9/30にアップした最後に書いたようにネットワークのLF側の21μFに追加する電解コンを最新のものMUSE SE 47μFで評価してみました。青字追記。10/4 緑字追加オレンジ色の字追加 10/8紫色追加
 ■1)電解コン MUSE SE 47μFの入手
 いつものように千石電商さんで購入しました。千石電商さんは、電子パーツ以外にも面白そうなグッズが置いてあるんでついつい長居をしてしまいますが、今回は早く改造したいので即行で帰りました。@40円です。

 緑の外装がいかにもオーディオ的です。

 ■2)MUSE SE 47μFのCの測定
 容量を測ってみました。

 これをNo.1としましたが、48.9μFでESR=0.19Ω、V Loss=1.4%とロスも少ないです。次はNo.2で

 48.5μFでESR=0.19Ω、V Loss=1.4%とNo.1とほぼ同じです。

 ■3)MUSE SE 47μFの21μFへの直列追加
 先ずは、No.1を右側へ追加しました。

 21μFとの合成C=15.1μF(ESR=0.33Ω、V Loss=0.8%)です。前回の間に合わせの古い電解コンが15.8μF(ESR=2.5Ω、V Loss=2.1%)だったのでCはほぼ同じですがロスが小さくなっています。取り付け後は

 一番右のラグ板が空いていたのでそこに21μFを付けて、MUSE SEは隣のラグ板との間に付けました。次に左側にもNo.1を付けました。その時の21μFとの合成C=14.98μF(ESR=0.33Ω、V Loss=1.1%)です。次は左側にMUSE SEを付けたものです。

 ■4)測定の様子
 左側を測定している状態です。超ニアー・フィールドにしています。

 ■5)測定結果 右側 ~2231Aと2405は切って測定~
 先ずは、右側です。

 ①が現状ですが1.8KHzにディップがあります。②がMUSE SE 47μFを21μFに直列に付けたものですが赤〇の1.8KHzのディップは小さくなっているものの、青〇の1.2KHzのピークが大きい。前回間に合わせの古い電解コンを付けた時は、これがこんなに大きくはなっていなかったので古い49μFに戻してみました。それが③で確かに赤〇の1.8KHzのディップも無いし、青〇の1.2KHzのピークも②よりはるかに小さい。純抵抗というかロス成分が多い方がFFTの平坦化には効くと言う結果になりました。物理的に優秀な方が必ずしもFFTには良い効果は無いようです。従って右の最適条件は③としました。

 ■6)測定結果 左側 ~2231Aは切って測定、2405を切り忘れたので高域が回りこんで少しアップ~
 左側は、

 ⑤は現状ですが、エレクトリの図面集にあったようなディップが赤〇の1.8KHz位に右側より鋭く出ています。右側はー20db位でしたが、左側はより大きくー30db近くあります。⑥がMUSE SE 47μFを21μFに直列に付けたものですが、右側と同じく赤〇の1.8KHzのディップは小さくなっていますが、青〇の1.2KHzのピークは大きい。そこで右側と同じく古い電解コンを探して、45μFを付けてみました。これの容量は、以下のように45.2μFでESR=5.5Ω、V Loss=7.1%と右に付けたものとほぼ同じでロスがMUSEより大きい。

⑦がこの古い45μFを21μFに直列に付けたものですが赤〇の1.8KHzのディップは小さくなっていて、青〇の1.2KHzのピークも小さい。もう少し赤〇の1.8KHzのディップを小さくしようと思って、更にMUSE SE47μFを直列に付けたものが⑧ですが、1~2db、赤〇の1.8KHzのディップが小さくなっているような気がしますので、暫定的に⑧を最適条件としました。

 ■7)左側のディップ原因の解析
 これを行うためにユニット別にFFTを取ってみました。

 ⑨は現状のウーハーのみ、⑩はツイータのみ、⑪は両方駆動で、赤〇が1.8KHzのディップです。⑨と⑩を加えて⑪になる筈ですが、良く見ますと⑨の赤〇の1.8KHzのレベルは-10dbで、⑩の赤〇の1.8KHzのレベルも-10dbですので、両者のMY SPEAKERのピークオフセット差が⑩で+3db位はあるとしても-10db付近に来る筈ですが、⑪の赤〇の1.8KHz値は-25dbもあります。これは何を意味しているかと言うと、位相がクロス付近で反転している以外は考えられません。10/4にデータでクロス付近の位相反転を確認しました。後日アップ予定。
 ALTECが何故LF2次、HF3次にしたのかが全く良く判らないのですが、単に1.2KHzのホーンの共振を排除する為だけだったらもっと方法もあったと思います。
 従って、私が取った対策は、クロス付近で反転する位相を、LFのクロスを高くすることで回避したと考えています。これによる弊害は、1.8KHz~2.5KhzまでLF/HFが共存することですが、それは致し方ないですね。聴感上は凄く良いですので。

 ネットを散策していたら似たような考え方を見つけました。正相型12dbでは、クロスで15db位のディップが発生する。これを回避するにの2つの方法がある。①は逆相でこれのデメリットはリミッタを掛けたような音になることで、②はクロス周波数をLFは上げて、HFは下げてディップを埋める。私がやったのは、LFのクロス周波数をを上げるだけですが考え方は同じです。でも①の逆相でリミッタを掛けた音というのは今聴いている範囲では感じません。

 ”12db型ネットワーク1”で検索すれば出てきます。

 ■8)測定結果 左側 ~2231Aと2405を繋いで通常聴取位置で測定~
 先ずは、上段にウーハー・ツイータの単体(NWを切って)を載せて置きます。⑭を見ると1.2KHzの共振と思われるディップが明確に確認できます。

 この上段と■7の⑨⑩を比べると、フィルター効果が判ります。また⑮は2231Aと2405を加えた今回の最終条件ですが、赤〇で囲んだ1.5KHzのディップが従来の⑯に比べて緩和されていることが判ります。⑯ではUNREGISTEREDのDの下にまでディップが来ています。また超ニアー・フィールドではHigh上がりにFFTがなっていましたが、マイク距離が2mと離れた⑮⑯ではほぼフラットになっており、高音になるほど距離で減衰することが判ります。40万の法則の中心周波数632Hzからほぼ⑮はシンメトリーに分布していて⑯より対象性が良いように見えます。
 ディップの起きる周波数は、超ニアーの⑪の場合は1.8KHzで、通常聴取位置の⑮⑯では1.5KHzです。⑪と⑮⑯の違いは、距離と角度です。どちらが効いているかは実験すれば判りますが多分角度ではないかと思います。
 ⑤を見ていると1.2KHzのピークを減らすには1KHz辺りにクロス点を持っていきたくなる。そうするには511Bか811Bのような大きいホーンでないと同軸ではしんどい。又は604Eで使っているN1500Aを使って直列型NWの逆相なんてのもトライはしてみたいがクロス点だけの位相を合わせてディップは無くせてもLFとHF自体が逆に動くのは気持ち悪い気もする。

 ■9)1.5KHzディップ改善後の試聴
 まず、”ワルツ・フォー・デヴィ”を聴いていると、ピアノについては、従来ほんの僅かにエッジが立って耳を刺すような音が無くなってタッチが鮮明になってきたと感じます。雑味がない。観客の声や雑音のような環境音が位置が広がってリアルになって思わず家族が呼んでいるのかと錯覚するようなシーンもあったり。僕の大好きなナタリー・コールの”Ask A Woman Who Knows”の”Tell Me All About It”等を聴いていても彼女の甲高い声がともすれば耳に刺さって爆音には出来なかったのですが、かなりの爆音でも煩くない。これらは多分1.2KHzのピークを抑えられた効果と思う。いわゆる604-8Gの音ではなく、全く別物になっています。

 ■10)左側に付けた古い45μF
 これの写真も載せて置きます。

 上記写真が左に付けた45μFで、右に付けた49μFも両方定格は30μFですが、何故か??実測は45~49μFです。左側は最終的には次のようにMUSE SEも付けました。

その時の、合成Cは、11.74μF(ESR=5.3Ω、V Loss=2.5%)です。
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